知名度: 2.0
癒され度: 5.0
その目撃情報は200年以上前から報告されており、皮膚の病気が原因なのではないかと言われている。
翼猫の目撃情報
翼猫は世界各地で目撃情報があり、その歴史は19世紀にさかのぼる。
その個体は元は19世紀にサーカスで公開されていたものの、1960年代の初頭に翼猫が販売された記録が残っている。個体の翼は若いときに成長したとされており、元々この猫を飼っていた飼い主が返還を要求したあとに謎の死を遂げている。1867年にはインドで翼猫が発見され射殺されたのち、皮がボンベイのアジア協会に展示されていたが、コウモリやオオコウモリではないかと言われていた。
日本で発見された記録は1876年7月19日、東京都新宿にある大宗寺にてイギリス人が翼猫をみせものにしていたという。さらに1884年12月1日には、宮城県桃生郡馬鞍村の山奥で翼を広げた状態で飛んでいた黒猫が捕獲されたことが報じられている。
これ以降も2000年代まで、イングランド、イギリス、スペイン、アメリカ、カナダ、ロシアなど世界で続々と目撃情報が報告されており、中には動物園や美術館で販売展示されていたという記録もある。その珍しさから、中には売買されていた個体もいたとされている。
翼猫が生まれる原因
翼猫が生まれる原因として次のようなものが考えられている。
1つが皮膚や毛が固まって翼のような形に見えたというものだ。実際に猫の中にはメインクーンやペルシャ、ラグドールといった長毛種がおり、これらの毛が背中の部分で固まって翼に見えた可能性は大いにある。
2つ目が猫の皮膚病の一つである「猫皮膚無力症」によるものという説だ。この病気には異常な弾力と伸張で皮膚が変形する症状がある。揺れ動く皮膚が肩や尻の部分に形成されるため、形によっては翼に見えることもあるという。この部分をなでるとさらに皮膚が裂け、症状が悪化する原因となる。変形した皮膚部分に筋肉繊維が入ることで羽ばたくような動作をみせる可能性はあるものの、鳥のように空を飛ぶことはできない。
ほかにも多指症のような奇形症候群によって、翼のようなものが形成されたという説もある。