知名度: 3.5
発見難易度: 4.0
細く巨大な体を持ち、クジラのように水を噴き出す、非常に恐ろしい生き物だといわれている。
シーサーペントの特徴
中世以降、船乗りの間で目撃情報が寄せられた海獣「シーサーペント」。
細く巨大な体を持ち、クジラのように水を噴き出す。大きなヒレと長く尖った鼻、体は甲羅のようなもので覆われていたと目撃者はいう。
ヘビのような姿をしていて、船の全長よりも大きな体を仰反るその姿は、「これまで誰もみたことのないような非常に恐ろしい生き物」だと証言が残されている。
シーサーペントの目撃情報
いくつもの目撃情報が寄せられているシーサーペントだが、有名な目撃情報の1つにデンマークのルター派宣教師ハンス・エゲデの証言が挙げられる。
1734年7月6日に船上から見た光景を、エゲデはこう残している。
それは、長く尖った鼻を持ち、クジラのように水を吹き出していた。大きなヒレがあり、体は甲羅のようなもので覆われ、皮膚にはシワがより、凹凸があった。
それはヘビのような姿をしていて、水中に潜ったかとおもうと、船と同じくらいの長さの体を後ろにのけぞらせて尾を振り上げた
船旅を通してさまざまな生物を目撃してきたエゲデ。教養人でもあり、これまでにも目撃した生物を描写してきていた。
エゲデが見たシーサーペントの正体は一体何なのだろうか。
シーサーペントの正体はクジラのいちもつ?
シーサーペントの正体を探るべく3人の研究者によって仮説が立てられた。その中で最も有力とされた意見は「シーサーペントの正体はクジラのいちもつである」というものだった。
研究者の1人チャールズ・パクストンは2005年にクジラを研究し、シーサーペントはクジラの一部ではないかと提唱している。クジラの近くで目撃されたことがこれまでに数回あったのだ。
目撃者の「ヘビのような」という証言から、クジラそのものではなくクジラのいちもつなのではないかとパクストンはいう。
ヒゲクジラのような巨大なクジラの多くは、ヘビのような長いいちもつをもつ。クジラが仰向けになり勃起していたとしたら、シーサーペントと見間違えてもおかしくないとのことだ。
太平洋のコククジラやタイセイヨウセミクジラは、それぞれ1.7〜1.8m以上のいちもつをもつ。尾から胴体が船の全長を超すほどの大きさだったという点から、複数のオスクジラがいたとも考えられる。
とはいえ全てのシーサーペントがクジラのいちもつだったとは言い切れない。たまたまクジラにくっついていたり、クジラと格闘している姿が見られた可能性も残されている。