知名度: 4.0
危険度: 5.0
しかしながら発見時の証拠がほどんの残っておらず、実在する生物と誤認した説も挙がっている。
南米の未確認生物モノス
モノスは1920年にスイス人地質学者フランソワ・ド・ロワによって発見された。彼がベネズエラのジャングルに油田開発の調査へ行った際に、タラ側の付近で2頭の大きな猿と遭遇。出会った当初は咆哮しながらこちらを威嚇し、さらに手で近くの物を掴んで調査隊に向かって投げてきていた。その様子に危機感を感じたド・ロワらは、銃を使い応戦。2頭いたうちの大きい個体を射殺したところ、もう1頭が森の奥へ逃走した。射殺した個体は大きさが150cmもあり、メスで、しっぽがなかった。
ド・ロワは個体を保存しようとしたが、今後の油田調査の妨げになることから保存を断念し、解体し食料とした。解体の前には個体を石油缶に座らせ、あごを木の棒で支えた状態で撮影している。さらに解体した後の頭蓋骨は証拠として保管していた。しかしこの頭蓋骨は調査中のアクシデントにより破損、破棄している。
さらに9年後。ド・ロワの知人で人類学者のジョージ・モンタンドンはモノスを新種のアメリカ類人猿としAmeranthropoides loysi(アメラントロポイデス・ロワシ)という学名で発表した。
日本でもモノスが新しい猿人類として紹介された過去があるほか、2011年にはテレビ番組の企画の中で、モノスの生存を確認するようなVTRを撮影している。
モノスの特徴
最初にモノスを発見したとされるド・ロワらによるモノスの特徴に関する証言は以下の通りである。
- 射殺前に全貌はつかめなかったものの、その後全身は黒い体毛におおわれていることがわかっている。
- 調査隊が発見した当初、威嚇し物を投げつけてきたことからも分かるように攻撃的な性格をしている。
- 鳴き声は大きく耳障り。
- 出会った2頭のうちオスと思しき1頭を狙ったものの、メスがそれをかばうような行動を見せた。
- 森に生息する猿と比べて非常に大きく、中でも腕が長かった。
モノスの正体
モノスの正体については、クモザルの一種で発見したド・ロワらが未確認生物の一種としてその情報をでっち上げたとする説がある。実際に彼らが撮影した写真は、その特徴がクモザルと酷似しており、大きな咆哮で威嚇したという情報もクモザルの特徴と一致しているという。またド・ロワの証言では150cmだという大きさに関しても、撮影された写真を調査したところ個体は70cmほどしかないという説もある。モノスにはしっぽがなかったという証言についても、写真からしっぽの有無がはっきりわからず、撮影前にしっぽを切断した可能性も捨てきれない。
ほかにも突然変異した猿である説や、新種の猿である説も挙がっている。いずれにしろ発見時の証拠が写真しか残っていないため、これら2つの説については具体的な調査は進んでいない。